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5月の予定 ~ ワーグナー誕生月に初期ヴェルディ月間! [その他オペラ関連]

5月は上旬に「マクベス」、下旬から翌月での「ナブッコ」と初期ヴェルディの両雄が並び立ちました。演出には前者はドイツ人、後者はイギリス人との既に国際的な名声が定着の個性派が登場します。このため、受け手側の意識が先入観を形成とも思いますが、愛着作の音楽面よりも舞台づくりが売り物になった販促戦略にやや違和感もあります。もっとも創作時の「言葉か音楽か」に対する再現時の「演奏か演出か」に関わるいかにも現代らしい現象とも理解しています。前者の稽古入り早々に行われた演出家の講演会での主張に従えば、現代的解釈を施す上では音楽の重要度は最下位のようです。他方で、指揮には前者はロシア人、後者はイタリア人が登壇します。どちらもピットとオケ物の両分野で定評があり、両作品のオペラ史上で異色とも言える荒削りな爆発力の発現を期待しています。演出では既製品の修正と新制作の初物という違いでの独英対決、指揮では同世代での露伊対決、組み合わせは旧体制での東西対決の構図となります。さらに独唱陣は邦人純血対日欧混合、オケは新国立劇場の第2専属オケ対第1専属オケという布陣となりました。その他、「マクベス」の合間を縫って今年もかろうじて旧都心の熱狂音楽祭に参加します。「パリ」がテーマとなりましたが、選曲が好事家好みなのか大型連休の曜日並びのためなのか、今回は前評判に熱狂が感じられない印象です。幸いにも予定した公演は会場が大きいため、一般発売でも確保できました。予定は4月30日現在。(画像はめでたくもワーグナー生誕200年の誕生日の前日と当日にゆかりの州都と聖地で連日挙行の祝賀演奏会への参列ツアーを含んだ主催代理店の販促チラシ)
13-5.jpg 1日「マクベス」二期会
  どうしても研究発表会の歌手よりも異色演出家の舞台に注目の初日公演
 4日「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013 No.271」東京国際フォーラム 
  外来演奏家では唯一のペラゴロ向きと思える公演の大劇場の巻や如何に
 〃 「マクベス」二期会
  バレエ音楽は諦めても贔屓の初期作に浸れる目論見に冒険的な楽日公演
 5日「ラ・フォル・ジュルネ・オ・ジャポン2013 No.344」東京国際フォーラム 
  よくぞ選曲の唯一回の音大ブラスによる大交響曲の聴き応えや如何に
19日「バルバラ・フリットリ ソプラノ・リサイタル」東京プロムジカ
  記念年に3回来日との大車輪的活躍の初回は御挨拶的に地味な歌曲公演
22日「ナブッコ」新国立劇場
  ついに登場の巨大装置に個性の英人演出家が仕掛ける読み替えや如何に
31日「第2回読響カレッジ」読売日本交響楽団ほか
  "文の京"を標榜の区営法人が共催の新国次期芸術監督の記念年入門公演

日本ロッシーニ協会「2012年ROF予習会《マティルデ・ディ・シャブラン》」 ~ 8年おきに出現のお化けオペラ [その他オペラ関連]

reikai12-7.jpg7月1日・オカモトヤ会議室・正面後方自由席
文月に特有の今楽季の名残感と共に会員諸氏には翌月開催の聖地音楽祭の足音も実感とも拝察しつつ吉例の当年上演作の予習会へ上映作には4年半前に英都での実聴を目的の欧州楽旅を決意の感慨も抱きながら前傾姿勢で参戦。今夏は再演ながら前回に続いて少なくとも録音時代では世評最高と言えるロッシーニ・テノール歌手の配役とあって注目公演の証左に座席を増設の盛況の場内には時間と経済の共に余裕感を醸出のペラゴロの先達としてただ憧憬のみの熟年世代が参集の中でまず導入には30分間での1996年の決定版と言うナポリ版での世界蘇演時に制作との作品紹介番組の抜粋映像の後に当日の本編は同年の上演映像を基本ながらも本作の資料では「真の主役」と指摘の城主役が主体の場面では蘇演での代役から16年間に一貫の昨秋のタルボ卿での来日を緊急降板の"不世出テノール"が出世街道を急上昇の8年後の再演映像を混合の愛好団体らしい凝った構成でのほぼ全楽曲の拝見となって当日の配布資料には代役講師が自身で編集の周到に準備の形跡が明示の秒数まで記載の楽曲別の短文説明に沿って例えば本作の一大特色の多重唱では第3曲は正規録音盤が流通の再演映像で鎌倉木彫のように怒髪天を衝いて白眼を露わの大袈裟な表情、第一の終曲とも言える20分に及ぶ第5曲では中間部からは再演記録への切替措置の好判断によって聴覚では作曲家の幾多の楽曲の中でも5年余の愛聴で既に耳タコの屈指の血湧き肉踊る楽調と超絶技巧の続く終盤は蘇演当時の聴衆の度肝を抜いたとも想像の爆発力では後続の終曲を遙かに凌駕の名曲を漸くに国内組には念願の可視化の映像での相手役から悩殺の脱力の困惑から一転の憤怒の演技への再演までの舞台経験でさらに錬磨の浅草喜劇も彷彿の大仰な動作など概ね主役ペアと伴奏の見事に初回時の軟質と再回時の硬質が好対象の音質の下で20代の暴君役は「栴檀は双葉より芳し」くも喜劇作品への適合性を顕示。代役出演から6年後のアルマヴィーヴァ伯での来日公演では空席も散見の時期からオペラ界の寵児へ立身出世の成長の来し方から本年より8年後の2020年の持ち役と歌声の行く末の空想も脳裏を僅かによぎりながら今夏に渡欧の会員諸氏の御無事と初秋の報告例会を期待しつつ会場を後にしました。
アフターシアターは、会場で会った知人らと得意客への優待券消化で「とんかつ 三太」で。

4月の予定 ~ 西から東へフェニーチェ前線! [その他オペラ関連]

4月は中旬に"ヴェルディ・イヤー"の国内上半期の山場となるフェニーチェ劇場の来日引越公演を予定しています。10日間で8回の公演はすべて隣国指揮者が担い、全曲上演は「オテロ」単品のみ、これに「ガラ」と「特別」という2種の歌手付きの演奏会が加わります。西都から三大都市を東征の日程は前半週が大阪、途中の名古屋では全曲物のみ、後半週が東京と続き、前半の二都では現地の国際音楽祭の目玉演目となります。めずらしい大阪での引越公演に便乗して国内楽旅の機会とし、2週にわたって5年前に「ナブッコ」で訪れたヴェネチアの劇場を楽しみます。主役には5年前にロッシーニの同名役で来日のテノール、敵役には国内で同役の他にドン・ジョで出演のバリトン、相手役には「マオメット」のヒロインをレパートリーのソプラノと、ベルカント時代の延長線上に位置づけられた"オテロ・トリオ"に興味津々です。一方、"ワーグナー・イヤー"では上旬に「マイスタージンガー」を予定しています。演奏会形式を割り引いても作品と陣容から本年随一の注目興行といえるでしょう。どうやら極東の島国では、生誕記念年を当て込んだ公演はロマン的オペラ三部作と遺作が上演された昨年との合わせ技で考えるのが適当なのかもしれません。予定は3月30日現在。(画像は放送開始から1年を経て新年度もめでたく継続の受信料徴収特権を独占の放送局の初心者向け番組チラシ)
rarara.jpg 4日「ニュルンベルクのマイスタージンガー」東京・春・音楽祭実行委員会
   昨年の初来日で婦人層をワーグナー物に動員の金髪歌手の再見参
 7日「ニュルンベルクのマイスタージンガー」東京・春・音楽祭実行委員会 
   前月の「"遺跡"アイーダ」からの軍資金移動で祝祭興行へ再参戦
10日「ガラ・コンサート」フェニーチェ劇場
   難波衆に混じって新装劇場の見物も兼ねて4年半ぶりの関西遠征
11日「オテロ」フェニーチェ劇場
   前夜に続いて旅行気分も兼ねて関西での5年ぶりのオペラ拝見
12日「4月文楽公演 第1部」国立文楽劇場
   帰京移動日の暇つぶしに運良く発祥地の国内拠点へ初訪機会
17日「オテロ」フェニーチェ劇場
   前週に続いて贔屓作にも抗し難く御一行の東都入京の出迎えへ
18日「特別コンサート」フェニーチェ劇場
   こうなれば全演目制覇の色気が勝って上方では割愛の抜粋公演へ
19日「オテロ」フェニーチェ劇場
   今次来日の楽日には主役歌手の疲労も危惧しつつ中一日公演へ
20日「アイーダ」樂画会
   手垢映像には無縁と思いきや来春来日の若手指揮者の下見気分で
29日「カプレーティ家とモンテッキ家」風の丘HALL
   小空間へは無縁と思いきや愛好作登場に決意の江戸川渡河作戦で

二期会「ワーグナーからの挑戦状 ~ ワグネリアン養成講座」 ~ "あらかわバイロイト"出前一夜 [その他オペラ関連]

wagnerian.jpg6月19日・サントリーホール・小ホール正面後方指定席
今楽季後半の話題として3カ月間でのワーグナーのロマン的歌劇を作曲順に拝見との好機の余勢的に前々週末の「ローエングリン」から9日後の二期会が梅雨の時期に恒例化の会員発案を連ねた「二期会 Week」との企画物週間へ2年ぶりに5分引程度に相当の2回券の特典を利用の週末の「重唱コジ」との組み合わせで3年前の「あらかわバイロイト」の「パルジ」に出演の3人を当日の指揮者兼進行役が統率の第二夜に参戦。予報では夜半に関東に最接近との台風4号の足音の中で幸いにも土砂降りの合い間に最寄駅から入場すれば会場後方にやや空間の14列での座席配置で両端区画に空席の目立つ約8割の客入りの様子で無料共通パンフの趣旨説明に依れば「養成」の題意は巷間で通用の偏愛の境地へ誘引の啓発では無くて持ち役歌手への育成との由に納得の開幕早々から前触れも無くグランドピアノをほぼ中央に配置の板上を稽古場に想定の「全体リハ後の細部の個人稽古」との設定でのメゾ歌手への指揮者からの当夜の曲目の指導風景が開始されて約20分でクンドリーで半音階と限界的発声、フリッカで劇性、ゼンタで広い音域と音詞不一致での感情移入などを指摘のコレペティの日常の切り取りを意識の故か一部に客席では聴取困難な会話と市井人には理解難解な内容を含みながらも舞台裏の再現に依るワグネリアン指南の寸劇を拝見の後は通例の演奏会と同様に「『オランダ人』『ワルキューレ』など嵐との縁も深い」との企画者の当意即妙な挨拶に始まる演奏場面の状況説明と聴き所紹介に続いて作曲年代順に配列の5場面の前半ではロマン的歌劇から20分間での「オランダ人」の大詰が選択されて猟師役の開口では翌月の舞台公演への出演準備中と推測のカニオが登場とも錯覚の咆吼一辺倒ながら楷書的な語り口でのヴェリズモ風な若手らしい熱情が横溢の濃厚な声質の初聴きの力強い歌声に当夜の中軸としての存在感を感受して休憩。50分間の後半では「指環」第一夜の夫婦喧嘩場面に始まって低声男女での妻の苛立ちへの夫の泰然自若の描写が不和夫婦の家庭劇を良く表現、続く第二夜の連作中で稀有な旋律性との楽曲紹介の溶剣場面では注目の若手が前半曲と休憩時間を経てイタオペからヘルデンテノールへの移行を反映の小劇場ながら青年英雄の光輝な雄叫びの軽々とした発声に若さの勝利を感得、続く「マイスター」の製靴親方の独白場面では指揮者の煽りや溜めを通じた伴奏の多彩な音楽美に作曲家の成熟期を実感の悠然自在な高揚の形成からも影響と思いつつ世代の限界としてやや滋味に不足ながらも中年男の哀感の漂う男気に後半の第3曲としての位置付けの思惑達成と受容、掉尾の「パルジ」の苦悩覚醒場面は全員が既に演奏経験を証左の安定感の中でもやはり外題役の本格公演の経験に根ざした3カ月後の大役への習練成果も加味の劇性に富んだ握槍後の英雄的歌唱への変化に刮目。伴奏は総じて火粉を表現のアルペジオなどの明暗対比の一方で起伏には稀薄な中庸感に優れた音楽づくりと拝聴。俄然に1カ月後に予定の「カヴァパリ」への関心を抱きつついよいよ接近の暴風雨の外界へ劇場を後にしました。
アフターシアターは、会場で会った知人と豪雨を避けて手近に会場正面の「八十八楽 赤坂アークヒルズ店」で。

3月の予定 ~ 年度末に遺跡演出 [その他オペラ関連]

3月は国内では前月の「仮面」で本格開始した"ヴェルディ・イヤー"としては「アイーダ」の月となります。翌月以降の主要公演は4月に外来の「オテロ」、5月は「マクベス」、5月から6月の「ナブッコ」と続き、後期作から初期作へと二分されました。また、下半期には9月に外来の「リゴレット」「ファル」、10月にも「リゴレット」、11月は公演なし、12月の外来の「仮面」と並び、偶然にも日本の"ヴェルディ・イヤー"は愛好作の「仮面」に始まり「仮面」に終わるという望外の偶然に恵まれました。他方で、イタリア本国からの引越興行は7年ぶりに3劇場を数えますが、以前の佳き時代であれば2団体並みとなる5演目に限られ、そのうちでヴェルディ作品は4作となります。年間を通せばワーグナーほどではないにしても、世紀または半世紀に一度の記念年にしては"ヴェルディ漬け"とも言えずに祝祭気分もほろ酔い加減に終わりそうです。もっとも映像興行の分野でも少なくとも国内では月遅れのリンカーンセンターは新年からはこれまた「仮面」に始まって極東属州の国立劇場でも取り上げた「アイーダ」「リゴレット」と続き、新参のバスチーユは3カ月遅れの「ファル」が予定され、どちらも有名作での顧客開拓視点に貫かれています。こうなれば、すでに準備は進んでいるのでしょうが、国内愛好団体の秋の「マラソン・コンサート」の斬新企画への期待が高まります。当月の作品となる「アイーダ」は15年前のこけら落とし演出が5年ごとに脈々と受け継がれ、今回で四演となります。客席からは贅を尽くしたように見える豪華装置はオペラ演出史のもはや歴史的遺物のようにも感じますが、だからこそ本作の生い立ちがそうであるようにイベント性に富んだ"観光遺跡"として末長く保存使用してほしい舞台です。最高ランクの価格設定で異例の7回公演でもほぼ完売の営業成績がその大衆需要を雄弁に物語っています。一方で、個人的には作品・演奏・演出への関心薄に加えて入場券の確保難の両面からいまだに逡巡しています。予定は2月28日現在。(画像は"ヴェルディ・イヤー"の当月月番団体からの入場券販売管理の受託もあってか特別支援4社の一角を占めるサービス企業が主催の貸切公演のチラシ)
piaaida.jpg 4日「マリアンナ・ピッツォラート メッゾソプラノ・リサイタル」東京プロムジカ
   国内組には3年前の「タンク」以来の再会に巨体の成長にも関心
23日「東京春祭マラソン・コンサート vol.3」東京・春・音楽祭実行委員会
   編曲物を偏愛の身には我が眼を疑う狂喜乱舞の空前絶後の大特集

2月の予定 ~ 厳寒に陽光!シラグーザ月間! [その他オペラ関連]

2月は前半にイタオペの贔屓作が並びました。まず、2年半ぶりに新国立劇場公演に当代屈指のベルカント歌手が帰ってきます。アルマヴィーヴァ、ラミーロというロッシーニの貴顕役から、今回は初舞台役というネモリーノでの登場です。4年半前に渡欧した"マティルデ・ツアー"の4作目にピアツェンツァで同じ役を聴き、小さな劇場の天井桟敷から甘美さと伸びやかさにかけては天下一品の明朗な歌声を堪能しました。半月間で中2日ずつを空けた5回公演から当月の3回を予定しています。残る一作は、藤原歌劇団が"ヴェルディ・イヤー"の上半期作として採り上げた「仮面」です。中期三部作や後期の大作、かといって国内初演のレア物ではない選曲に同団の面目躍如です。本格公演は5年半前の二期会公演以来で、新国立劇場では実に12年の再演を最後に途絶えていました。幸いにもちょうど「妙薬」の4日目と楽日の間の連休に収まりました。今回は昨秋の「夢遊病」と同じくほぼ国産方式となり、邦人演奏陣の健闘に期待するばかりです。また、演出には事情は不明ですが直近の二期会と同じ若手が起用されました。新制作とのことで、低予算の制約の中で前回からの熟成にも関心があります。この反動なのか、後半の予定は空白のままにオペラ演出史上でも遺跡的な「アイーダ」以外にはめぼしい予定のない翌月に移行します。予定は2月1日現在。(画像は再現芸術を愛好の都民には早春恒例の都税還元行事のホチキス留め総合チラシ)
togei2013.jpg 3日「愛の妙薬」新国立劇場
   震災年のタルボ代役への男気も回想しながら無事の来日を大歓迎
 6日「愛の妙薬」新国立劇場
   滞日中の体調も気にしつつ初舞台役での自家薬籠中の歌唱に期待
10日「仮面舞踏会」藤原歌劇団
   初日組と楽日組での重唱の中に独唱が浮かぶ劇的展開や如何に
11日「仮面舞踏会」藤原歌劇団
   イタリアで活躍の指揮者と同地で修業の演出家の両若手や如何に
12日「愛の妙薬」新国立歌劇場
   愛好作もあって主役の今次来日への名残にと結局は楽日も選択

1月の予定 ~ 謹賀新年!ヴェルワグ年開幕! [その他オペラ関連]

1月は生誕200年を迎える2人のオペラ大家の記念年の幕開けとなります。旧年末には国内興行9団体と愛好2団体が業態を越えて販促連携を成立の記者会見も行われ、業界の期待がひしひしと伝わってきます。その番外的な号砲は正月3日吉例の邦人歌手陣のガラコンのようにも思いますが、中旬には2週連続でのヴェルディ物のライブビューイングに始まり、下旬からの新国立劇場の「タンホイザー」でいよいよ本格始動します。ワーグナー物の舞台公演はこの中期作一本のようで、楽劇の東洋での上演の難しさを実感すると同時にドイツ派の諸兄姉にはうれしくもさびしい記念年なのかもしれません。他方でイタオペ派にとっては次月からの全面展開を前に、前哨戦として中旬に並んだロッシーニの宗教曲を取り上げたオケ定期、ドニゼッティとベッリーニの名作に挑戦の若手公演をあれこれ思案しながら射程に入れています。また、有名作を予定しながらも提携に名を連ねない団体もあり、記念年はさらに盛りだくさんとなるようです。予定は1月6日現在。(画像はオペラ業界の半世紀に一度の好機を"オリーブ"として託した特別チラシ)
verwag2013.jpg17日「第75回東京オペラシティ定期シリーズ」東京フィルハーモニー交響楽団
   伴奏への危惧を振り切って生誕年の2人に先立つ大家の宗教曲へ
30日「タンホイザー」新国立劇場
   世界的な記念年での持ち役歌手の争奪なのか本年唯一の舞台公演へ

12月の予定 ~ 師走の伊仏オペラ月間 [その他オペラ関連]

12月は前半に公演が集中し、後半は年の瀬らしく空白期となりました。その前半には偶然にもイタオペとパリ物が交互に並び、オケ定期・童話二本立て・演奏会形式・放送局ホール、国立歌劇場三演・喜劇・シングルキャスト本格上演・歌劇場、同業者団体企画物・作曲家特集・ピアノ伴奏・区立小ホール、地域密着団体定演・悲劇・ダブルキャスト本格上演・市立大ホールと、四者四様での多彩な上演形態でベルカント作品とパリ初演作品が採り上げられます。「マリスチュ」を本年のペラゴロ生活の聴き納めとし、下旬から翌月上旬までの約1カ月間は年末年始の慣例として録画の整理や1年のまとめ作業の時間に充てる予定です。予定は12月1日現在。(画像は今回は喜歌劇特集に趣向を変えた偉大なるマンネリを誇る老舗的年越し公演のチラシ)
silvester12.jpg 2日「第1742回定期公演」NHK交響楽団
   本年4回目の二本立ては3月の研修生からついに一線級の陣容
 4日「セビリャの理髪師」新国立劇場
   先々代監督の置き土産は痛恨の大アリア無視の不完全燃焼公演
 7日「マスネのオペラ特集」藤原歌劇団
   "ほぼ"若手が集結の名曲選は苦手作曲家の克服へとつながるか
15日「マリア・ストゥアルダ」オペラ彩 
   15カ月で「チューダー三部作」完聴の好機到来に彩の国遠征へ 
16日「マリア・ストゥアルダ」オペラ彩 
   伴奏にも関心のともあれ実聴機会を逃さず陸の孤島劇場再訪へ

サントリーホール「オペラ・アカデミー・コンサート」 ~ 熱血教師の陣頭指揮 [その他オペラ関連]

academy.jpg6月3日・サントリーホール・小ホール正面指定席
週末の暇つぶしとして昨秋の主催劇場が付置のオペラ講習所の特任教授職に就任の同所とは因縁の伊人引退歌手の御披露目が目的の公開講習に続いて小劇場で展開の室内楽企画での創業者の孫娘婿と言う当代館長の肝煎りとも想像の声楽よりも17年後発の器楽講習所の受講生も参加の音楽祭に姉妹関係から違和感を越えて組み入れとも推測の新体制で初の発表会へ参戦。本会場で初経験の出入口正面奥の壁側に舞台を敷設の鶴翼型での馴染みの稼働椅子への金板をテープ貼付での臨時の席番札も目新しい客席配置に新鮮味を感じつつ暫時待機の後に10分間の後半で登壇の修了歌手の通訳での「9月に応募倍率で10倍の選抜」「今回は聴衆面前での演奏経験が目的」「ピアノ、チェンバロ、オルガンの独奏・重奏での伴奏にも音楽的面白味」「初年次は基礎習練として19世紀に編纂の伊語古典歌曲」を骨子の教授挨拶に続いて第1部として1時間での既に各種チラシで記憶の名前も若干に散見の受講生15人のバロック・オペラからの2曲を含んだ発表会では学徒競技会のテレビ放送と同様な演目表の氏名に併記の出身校名に依れば04年大学院修了から12年学部卒業の範囲で東京芸大6人、東京音大5人、国立音大と武蔵野音大が各2人の黒三点との女性偏重での陣容が組まれて客席の正面区画の8列が最後列の舞台正面位置には譜面台を置いた指導者が乏しい知見の範囲でも本劇場の館長と上級制作担当女史、在京外国文化施設のオペラ講座講師など内外の業界関係者が参集の様子の眼前で着任から1年弱とはいえ教え子の歌唱成果と自身の育成手腕がその範囲での評価の俎上の初舞台に際して昭和時代の箱根駅伝でのジープに乗車の監督のメガホン先導を連想の時に両手を大きく自在に回す大仰な身振り、時に白眼まで剥き出して無言で弟子と唱和の形相、時に渾身の念力で深呼吸の度に空気を震わて響く鼻息と2畳程度の平方を縦横に移動しつつ10メートル足らず先の受講生とのまさに人馬一体的な伯楽ぶりの献身的な入魂指導も鑑賞の望外の好位置に着座の天恵を十二分に堪能の中で指導方針の一端として垣間見るような演目表に掲載の歌手自身の歌詞の邦訳方針には好感を抱きながら殊に東京音大3人、武蔵野音大1人の女声に傾聴。20分間の休憩中に下級生連が客席の上手後方に陣取った後は第2部の「オペラ・アリアの名曲」との有料公演らしい上級組と講師組に二分の先輩歌手のガラとなって前段の既に職業歌手として頭角の一応は「受講生」として修練を継続の5人が登場して1人1曲での3人は総じて音楽の生気よりは大人の落ち着きに勝って残念ながら実力発揮には未到の出来映えと拝察の一方で中締め女声二重唱は透明感に優れた声質、外地講習会での同窓に納得の精緻な重唱、平安甘美な場面を彷彿の清明な表情との全曲公演から完璧に切り出した抒情性を場内に充満の残り香のように上手に退場後の陰出しまで時間停止の錯覚にも嵌入の楽興の5分間の創出で締め括られた後の講師4人の腕前披露では前段は高声男女でのヘンデルでの悲嘆合戦、後段は一挙に1世紀余を下ったイタオペ合戦との男女間の2連戦の構成に依って1回戦は男声先攻での運命の水流に身を委ねた来し方を象徴とも思える音楽進行のままに淡泊な表現の中に沈静の悔悟の内省感が充満の詠唱に対して後攻の女声は自身の境遇に対峙の一音も粗略に出来無い有名曲を明るい声質が外向的に響きながらも運命と対峙の決然感を手慣れた一節的に高唱の好試合、2回戦は女声先攻で大曲が繰り出されるも作曲家畢生の大作で最終幕の冒頭を飾る最後のアリアの宗教的とも言える境地には外的構えと内面表現で物足りないままに後攻の男声は独特な苦心の高声を駆使のヴェリズモの代名詞曲には往時の舞台録音を彷彿の中高年の拍手喝采に浴してカーテンコールは客電点灯後も継続の沸騰加減。新体制の第2年でのいよいよオペラ楽曲に挑戦の師弟関係の紐帯に根ざした相伝成果を心待ちしつつ劇場を後にしました。
アフターシアターは、最寄の駅ビル地下の「出雲そば いづ味」で。

11月の予定 ~ 東京の秋!ベルカントの巻なし・・・ [その他オペラ関連]

11月は予定した上旬の「アンボレ」、中旬の「ルチア」が前者は世事、後者は手配ミスによって断念の結果、下旬に予定が偏在しました。このため、「ベカントの"小さい秋"」が計画倒れに終わり、"寂しい秋"に変わっています。それでも"芸術の秋"らしく1週間でオペラ三連弾とのうれしい悲鳴です。第1弾は国立歌劇場で最多タイの5演を数える耳タコのプッチーニの名作、第2弾は下町の区立劇場での文豪最終作のバロックの珍品喜劇、第3弾は山の手の区立劇場でのピアノ伴奏・抜粋ながら本邦初演的なロッシーニ随一のセリアと続きます。それぞれに気鋭の邦人指揮者の伴奏とひそかな愉しみの密偵役、初めて聴く作曲家の音楽と独特な音質の古楽器楽団、傑作の待望の実音鑑賞と期待の邦人ロッシーニ歌手陣と三者三様に魅力です。当月の東京都内は一自治体でいえば世界有数のオペラ都市と言えるでしょう。しかし、極東に浮かぶ中央集権のガラパゴス国家では移入文化という限界もあって首都一極集中に留まり、一国・一地域規模で比べると当然ですが欧州や北米には及びません。一念発起して一路、欧州楽旅に出向くには一攫千金に頼るほかなく、国内組には同胞興行主の一層の奮起を一途に祈るばかりです。予定は10月30日現在。(画像は50億円余の国税の2系統での分配事務を文化庁から下請けの独法が制作の片面で1系統を掲載の説明会チラシ)
art-cilture.jpg20日 「トスカ」新国立劇場
    三度の泰西名曲でのピット入りで演奏会畑とは一線の俊英の世界へ
25日 「病は気から」北区文化振興財団
    ペラゴロ人生で最初で最後の機会であろう3年ぶりの気楽な世界へ
26日 「セミラーミデ」日本ロッシーニ協会
    未来の本格上演を夢想しつつも国内最後かもしれない絢爛の世界へ
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