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ブリティシュ・カウンシル+新国立劇場「ベンジャミン・ブリテンの世界」 ~ 生誕100周年への小さなのろし [その他オペラ関連]

britten.jpg10月1日・新国立劇場・大劇場ロビー自由席
年度の下半期初日に偶然にも御雇英国人に師事の後に英都へ留学の戦前期を代表の邦人建築家が晩年に腐心と聞く中央停車場の"復原"との売り出し文句の改装開業に始まる当月は上旬から幕開けの本劇場で俄に喧伝の所管3分野を統合の販促活動に加えて上野が会場の中旬には国立歌劇場とは所轄官庁が共通の同族と言える芸術大学が主催のサヴォイ・オペラの抜粋公演と共に下旬では本会場の劇場体質を公然批判の興行主が粘り強く出演交渉と仄聞の大歌手の国内引退演目へと続く彼の地で開催の夏季五輪から2カ月遅れの仮想の"東京大英国祭"への本行事の「オープニング・トークセッション」との振れ込みも加勢での景気付けとして無料申込制の新楽季開幕興行の事前解説行事へ参戦。A4判二ツ折見開き色刷4頁の特製小型チラシも準備の「開場15周年」「英国舞台芸術フェスティヴァル」との白地に墨色の質素ながら賑々しく掲揚の看板の下で同種行事では同じ特設会場でのイタオペ派には関心が異常域にも映じた「トリイゾ」に次いで一瞥的目測で約200人の参集に本公演では昨楽季のチェコ語に続く英語演目かつ洋物では4年前のドイツ物以来の2度目の戦後作品への関心、世界屈指の在外文化発信団体との提携、初日前日の平日ソワレでの時間設定が奏功とも思える集客状況にやや驚愕しつつ末席に着座での暫時の待機。前半の45分間は現地の作曲家財団の幹部と言う解説者の説明に充てられて事前に準備の読み上げ原稿を通訳が邦訳の形式での"人と作品"とも言うべき生い立ち、英国初の国際的成功オペラと位置付けの「ピタグラ」の原作を入手の米国旅行とその10年後のアジア旅行に言及の後は閑暇休題的な次年の生誕100周年に向けた特設サイトと「ピタグラ」の設定地でもある作曲家が臨終まで居住の港町の紹介、休憩後の35分間では発問者役の解説者の下手側に身振りと抑揚の大きな演出家に対して通訳女史を挟んで上手端の指揮者はうつむき加減の低声で木訥に応対の好対照を見せて「ピタグラ」の魅力の要因と演劇的側面についての各自の見解を表明。小劇場での「ねじ」、中劇場での「ベニス」「ハンス」に続いて大劇場での「ピタグラ」へと振り返れば期せずして実聴体験を蓄積の前世紀を代表のオペラ大家の五指に満たないながらも作品の多様性を再認識しつつ予習も未着手での4日後の第4作への好奇心を膨らませながら劇場を後にしました。
アフターシアターは、新宿に戻って「珈穂音」で。

8月の予定 ~ 葉月に天佑のオペラ連戦 [その他オペラ関連]

8月は例年では前月に上演していた全曲物が初旬の週末にずれ込む日程で連続します。1日目は本格舞台の「ホフマン」です。国内最大の歌手集団が3カ年計画の13公演で取り組んでいる60周年事業のいよいよ12番目となりました。本公演としては3年前の「劫罰」に続くフランス物の登場となります。2日目はピアノ伴奏の演奏会形式での「異国」です。市井の声楽教室が10年をかけてベッリーニの全作上演を敢行の3年目には本邦初演と推測の4作目が採り上げられました。その後には、旧盆期を挟んで生誕記念年らしくワーグナー物が並びます。どちらも夏の催事的な色合いの濃い形式で、前半は通常のオケ公演の範囲内で扱える定番の「ワルキューレ」第1幕、後半には若手らを糾合の「パルジファル」となります。前者は音楽祭へのマリインスキー劇場の客演的な公演となり、今年のオケ定演で乱立気味の同曲競演の中で異彩を放っています。ワグネリアン諸兄の中にはこの一幕上演の全公演制覇を目論んでいる強者もいることでしょう。一方、後者は市民オケと市民合唱団が主催の地元芸術祭への協賛的な公演として、両団員のみなさんの大作への意気込みが伝わってくるようです。と同時に、日本のオペラ演奏の裾野の広がりと実力の高まりには驚くばかりです。楽季の境目を便宜的に旧盆期に設定していますが、この夏はワーグナーに終わってワーグナーに始まる世紀に一度の巡り合わせを楽しみつつ残暑を乗り越えることになります。予定は7月31日現在。(画像は器楽主体の夏期講習会&音楽祭でも注目の記念年の恩恵とも言えるペラゴロの好事家には垂涎の作品が並びながらも断続的な日程で投宿意欲も減退の故に敬遠決断の避暑地音楽祭のチラシ)
kusatsu.jpg 3日「ホフマン物語」二期会
   昨年の若手2本立てに続く仏語物の人海戦術での三題噺に登城
 4日「異国の女」南條年章オペラ研究室
   昨年以上の世界的レア演目への一門を挙げての挑戦の一夜を応援
 6日「第34回霧島音楽祭2013 東京公演」鹿児島県など
   本年ならではの異例演目での14年ぶりとの首都出張につい反応
25日「パルジファル」ワーグナープロジェクト名古屋など
   昨年公演の余勢を駆って日帰りの中京遠征を厭わずに若手らを声援

フィリアホール+東急電鉄「オペラ作曲家シューベルト!-シューベルトの新たなプロフィール」 ~ 闇の中の作曲家の藪の中のオペラ [その他オペラ関連]

schubert-opera.jpg9月23日・フィリアホール・リハーサル室自由席
週末の暇つぶしとして国営放送局オケの木管奏者が指揮の翌週に迫った演奏会での演目に関連の有料事前講座の第1回として音大教員を講師に迎えてロッシーニが席巻当時の楽都の市井で音楽活動の歌曲王のオペラ作家としての側面に焦点との演題への好奇心の一点で隣県遠征も厭わずに付属施設ながら初訪の郊外の小劇場へ参戦。練習室の40席に8割程度の参会者を前に5分間での口髭に個性の主催者挨拶に続いて1時間弱の作風概説では量的にはヘンデル以降で最多との未完成込み19作の作品一覧、作品の題材分類と種別、交響曲と対比の時期区分での鳥瞰の後に10分間の休憩を経て1時間弱の音楽解説では録音で9曲の序曲の部分試聴に続いて録画・録音での3作からの声楽曲の部分視聴で構成。完成は13作、全作が独語、ほぼ半数がジングシュピール、楽都で流行の「魔笛」と同種の五指程度に魔法が登場の救出劇または複数が異国趣味との概観での夭逝の天才が遺した舞台音楽の全貌は勿論に同時代の作曲家との関係、歌芝居が英国オペラから派生との系譜などの望外の関連知識の他にA4判12頁中綴じの配布資料に掲載の全作品概要、完成作のほぼ全作の序曲解説、8作を網羅の登場人物と粗筋に加えて別刷のB4判ペラでの1825年と翌年の楽都での音楽劇の上演記録では当時の聴衆の嗜好を演目名で概観。ほぼ19世紀第1四半期に全生涯の作曲家の少なくともオペラでは完成の領域には未到の青春譜で脳内を充満しつつ駅ビル内の劇場を後にしました。
アフターシアターは、休憩場所を途中下車駅に求めて「茶の葉 たまプラーザテラス店」で。

新国立劇場オペラ研修所「ガラコンサート」 ~ 2年間での若手の跳躍 [その他オペラ関連]

tomorrow.jpg9月22日・新国立劇場・中劇場1階後方自由席
前週の3連休に続いて連休の残暑対策を兼ねた暇つぶしとして演目表での挨拶文に依れば前年の研修生の歌唱に感銘との理由で有り難くも部外者には翌月からの会場劇場が管轄3部門を総出で賑々しく挙行の英国舞台芸術祭の前夜祭的な位置付けとも思える英国資本の天然資源会社が出資の研修生募集も視野の申込制の無料公演へ参戦。上階封鎖措置でのほぼ満席の中を内外で各2人の演奏家が選考との触れ込みの詳細は不明ながら名簿上では全14人から晴れて当選の栄誉に浴した黒一点の9人と後輩応援の直近の修了生が登壇の当日はヘンデルからマスネまでの新入生の三人娘の御披露目的な重唱の1曲を除いて独唱の12曲が編年順に概ね一人1曲の割り当てで並べられて研修成果を披露ながら三部形式の主部間または主部と中間部との対比が稀薄、二部形式での前半と後半の同様傾向、カバレッタでの歓喜感の欠乏、筋書展開上での場面状況の不明瞭などのオペラ歌手としての課題が概して当然ながら下級生ほどに感受の一方で最上級生の唯一の仏語物は真打らしく当日で最良の一曲とも拝聴の後のアンコールは出演者全員での出資企業を表敬の作曲は米国人ながら原作は英国物を繰り出して華々しく無事に閉幕。半年後の前年に続く20世紀物との予告の期末公演の演目に好奇心的関心を寄せつつ劇場を後にしました。
アフターシアターは、最寄駅から直通の地下鉄を利用して「珈琲舎 バン 伊勢丹会館店」で。

日本ロッシーニ協会「映像で辿るロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルの歴史」 ~ 音楽祭30年の万華鏡 [その他オペラ関連]

reikai12-9.jpg9月17日・北沢タウンホール・ミーティングルーム後方自由席
3連休の楽日はゲリラ豪雨の明けた残暑の中を独唱会、オペラ、邦画、動画鑑賞会と並んだ「もろもろ4連戦」の最終戦として前月のロッシーニの生誕地音楽祭を挟んで5カ月ぶりの近年では今夏の同祭の振り返りが主眼の「報告会」が定着と思いきやサイトも新装の「リニューアル」との冠付きの国内愛好団体の例会に初訪の区営施設へ参戦。約40人の参会者を迎えて6年後の作曲家没後150年を視野に主催団体の設立前史やその契機、活動の目的と現況が当日の講師を担当の当代会長より詳らかに説明の後には異例の2回の休憩設定での1時間弱、1時間半弱、1時間半の正味4時間弱に及ぶ音楽祭の30余年の軌跡を数々の音源ならぬ8種と勝手に区分の"画源"から摘み食い的に自身が独自に編集の上演映像での瞥見との趣向のマラソン上映会の開始となって最初期での慚愧にも画竜点睛を欠く思いの茫漠の動画すら無い静止画像のみの記録や10回頃までは楽曲の後奏での拍手発生に四半世紀前の時代状況を認識しつつ視覚的には前世紀末葉からは今日的な鮮明具合いの動画や今世紀初頭でのテレビ録画の欠如を経て市販映像の収録への変遷と同時に当日の上演記録は26編40上演でオペラ作品での若手公演を含めた全曲物の約7割を一瞥鳥瞰の計算。毎夏のように渡伊の海外組参加者には自身の音楽祭詣史と重ねた鑑賞、彼らを見送る国内組には雰囲気未満の現地想像の手立てとして時空旅行にも似た壮観な企画に上映時間も含めて満腹感を抱きつつ新装例会の今後の企画に期待しながら会場を後にしました。
アフターシアターは、会場で会った知人らと最寄駅に近い「バール ボルツァーノ」で。

7月の予定 ~ オペラは無月のシーズン名残の月 [その他オペラ関連]

7月は近年では当月に恒例的なオペラ公演の翌月開催や演目敬遠のため、今世紀で初めて全曲上演を予定しない月となりました。前半は、毎年のように来日の労をいとわないイタリア人歌手のリサイタルとなります。今楽季はリサイタルのみの年となり、かろうじて季末に吉例の東西での2大都市開催となります。曲目は例年どおり歌曲の部とアリアの部に分かれ、レッジェーロでは当代屈指の"一晩聴けば寿命が三月延びる"ような甘美な歌声に期待しています。後半は、国内ではオケ物で先行して注目されたイタリア人指揮者の宗教曲となります。オペラでは1年前の「カヴァパリ」と1カ月前の「ナブッコ」に接し、爽快さの基調の中でヴェリズモ期と初期ヴェルディを弾き分けているようにも感じ、ロッシーニ晩年の宗教曲への演奏方針に関心大です。予定は6月30日現在。(画像はチラシ袋では稀有例の逆境下での新経済政策の追い風に乗じてオペラに来場のS席層への訴求を目論んだ日の丸多国籍企業の超高級家電のチラシ)
sony.jpg10日「アントニーノ・シラグーザ テノール・リサイタル」東京プロムジカ
   マンネリとはいえ聴覚健康法の年に一度は聴きたい名調子や如何に
26日「紀尾井シンフォニエッタ東京 第90回定期演奏会」新日鉄住金文化財団
   2カ月を空けて再来日の指揮者が統率の宗教音楽の精神性や如何に
27日「紀尾井シンフォニエッタ東京 第90回定期演奏会」新日鉄住金文化財団
   週末の暇つぶしとして酔狂とは思いながらも名曲の再聴や如何に

二期会「『パルジファル』稽古場見学会」 ~ 大人のための夏休み体験授業 [その他オペラ関連]

parsi-probe.jpg8月30日・芸能花伝舎・2階サロン自由席→体育館下手キャットウォーク自由席
新楽季開幕の景気付けとして有り難くも「ネット限定企画」との公募制での半月後に迫った大作公演の稽古見学会への応募当選に与って平日午後の特別企画に西新宿の廃校を再利用の専ら和洋と分野を不問の再現芸術の拠点として練習場の他に運営面での講習会や次世代啓発事業などを展開の社団法人施設へ参戦(画像は主催団体の意気込みが二ツ折に表出の公演チラシの2面)。集合場所から学年表示の部屋番号や丈の低い洗面設備などに往事の小学校の面影が濃厚に残置の空間を懐旧的に眺めながら会場教室へ移動の片手程の男子とその3倍程度の女子の参加者を前に新学期の挨拶に立つ担任教師のように柔和な微笑みで45年前の本邦初演に旧姓で出演との公演監督が教壇に立っていよいよ2部構成の見学会が開始されてまず40分間での第1部の解説では涼やかな笑顔で今回演出の要諦、稽古場の様子、邦人歌手の現今の成長について簡要な説明を受けての質疑応答では海外劇場との共同制作、公演監督の役割、役作りの工夫の3点について事務局員の補足を含めて知見に基づく具体事例を交えた誠実な回答を提示。短時間の休憩を経て第2部としていよいよ本題の稽古見学に移って旧校舎から運動場の端を抜けた体育館施設を流用の稽古場では舞台脇の通用口から上履きに替えて屋根裏に続くような垂直階段で階上に上れば既に1列に配置の折り畳み椅子に先頭から順次に着座の後には有り難くも残暑対策の団扇が手渡し伝いに配布されてバスケットボール用1面分の板張りを文字どおりに鳥瞰の観覧席からは緞帳も残存の舞台上には背後のロッカー置場を区切る仕切幕の前には椅子が並べられて上手側には着座の女声合唱、下手側は独唱陣などの待機場所に充てられて平床に目を移せば舞台側の茶菓類とその対角線上の20個弱のスイスから搬入の共同制作劇場名を塗装の黒色の貨物箱を除いて中央部に仮設の装置を挟んで正面と向正面の各々に伴奏ピアノの他にプロンプター、指揮者、外国人の演出補、時間係の机や譜面台が対称配置の光景に見学者には横一列での着席位置が惹起の装置による視界遮断の制約は物理的に不可避ながら「舞台が回らずに人が移る稽古の見学は貴重な経験」との説明を実感の小規模な提携劇場で収録の「セビリャ」の市販映像で既知の盆舞台の階段装置が境界の客席側と舞台裏側の緊張と弛緩の現場を同時進行で拝見できる貴重な機会の享受に年長組の第1幕の通し稽古が用意されて独人演出家が派遣の青年の検視下で進行係の担当嬢の「引っ越しまーす」を合図の中断を挟みながら総じて独唱陣営は正面側と合唱陣営は向正面側との区分けでの都合6分割での場面転換は本番2週間前でのイタオペ派の身には蝉時雨の効果音での作曲家が創始とも推測の語り歌唱よりは同様にオケ場面での曲調と違和感の無い読替演出での集団行動を含めた作曲家一流の名旋律が断続の向こう受けの合唱場面での劇的展開とその前後での団員諸氏の待機風景を遠望しつつ彼らの演奏時の集中力に舞台演奏家としての真骨頂の再認識と同時に屋敷を徴用の野戦病院と思しき屋内での医師による集団洗脳や騎士団長の外科手術とも思しき状況設定に望外の本番への興味も俄然に湧出。猛暑の中を無空調の体育館で壇上から稽古に立ち会う公演監督女史と各々の役割で舞台裏での段取り進行に精励の舞台監督助手と思しき青年組への慰労が真っ先に念頭に浮かびながらも体育館を縦に3往復の移動も含めて幕切れまで颯爽と統率の名匠の体力に驚嘆しつつ稽古後の派遣青年からの駄目出し具合いも気懸かりに休憩待機と思しきその他大勢陣らの爽やかな挨拶に見送られて本番成功への無事の進捗を祈りながら放課後の下校気分で会場を後にしました。
アフタースクールは、何とか通学圏内の「渡邊」で。

6月の予定 ~ キャンプ日和の梅雨晴れ間!コジ月間! [その他オペラ関連]

6月は上旬に新国立劇場での「コジ」の集中参戦を予定します。作品・演出・伴奏の観点で、初日を除いた4回という準皆勤の方針を立てました。震災直撃シーズンとの関係では、演出面は主催劇場の再開2作目にして新制作の再演、伴奏面はその直後の4演作で登壇の指揮者の再来日という奇縁が重なりました。もし2年前に演出家の1カ月近い拘束の滞日決断がなければ、"お盆コジ"は「覆水盆に返らず」だったかもしれません。その翌月の「蝶々」では震災後初の当初配役が無事に揃い、海外で実聴の知人らに好評の指揮者の手腕に耳をそばだてました。さらに、当月の「コジ」初日の翌日に楽日を迎える「ナブッコ」の指揮は、「コジ」の新制作時の予定者が務めていて結果的には今回が主催劇場初登壇となりました。再演をにらんだ想定範囲か調整結果の産物かは知る由もありませんが、巡り合わせに運命のいたずらを感じます。因縁話から未来に目を移せば、指揮者は残念というよりも恨めしくも出番予告がなく、次の来日を首を長くして待ちます。一方の演出家は二期会が同じモーツァルトで起用との朗報が舞い込み、いやがうえにも次回作に期待大です。前月の初期ヴェルディ2作から当月の「コジ」へと偏愛作が連続した幸運に恵まれつつ、ペラゴロ生活は今シーズンの終盤に備えます。予定は5月31日現在。(画像は「クラシック分野で最も美しいチラシ」との知人評の劇場が主催の室内楽祭のチラシ)
13-6.jpg 4日「ナブッコ」新国立劇場
  目にも耳にも細やかな表現よりも大胆な展開を重視の舞台の楽日へ
 6日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場
  一杯飾りの見た目2層のモール街から変幻自在の盆舞台の2日目へ
 9日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場 
  週末の暇つぶしを兼ねて"お盆コジ"の衝撃が忘れられずに3日目へ
12日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場 
  少なくも作品・演出・伴奏の3点で居ても立ってもいられずに4日目へ
15日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場 
  かくなるうえは主催劇場の今楽季の洋物楽日とも重なる聴き納めへ
19日「ドン・パスクァーレ」二期会
  3年ぶりのベルカント物のしかも喜劇に果敢に挑戦の若手の声援へ
29日「ブエノスアイレスのマリア」東京オペラシティ文化財団
  下旬の暇つぶしとして好奇心から民族音楽に分類の南米産オペラへ

11-12シーズンの自選10公演 ~ 震災楽季から量的にはV字回復 [その他オペラ関連]

夏休みの暇つぶしとして恒例の旧盆期を境界としたオペラ・シーズンの総括に前楽季のまとめ作業を実行。特徴は次の3点となって、1.楽季の幕開けの約1カ月は奇遇にも旧枢軸国の3団体が結集の「東京ベルカント祭」とも仮想の三人組の代表作を連続上演の好機に続いて後続の1カ月は内容はともあれ後夜祭的な演目が集中。とは言え前々楽季の折り返し点での自然+人為災害を直接影響の継続下に外国勢での2演目ではプリモ歌手の来日敬遠の決断と来日直前の急逝への代役投入によって招聘元は勿論に聴衆も期待利益を毀損の電力会社への損害賠償は不可能の上に契約解除も至難な極東の島国の現実に直面、2.一方でドイツ物では新春から半年間に外国人歌手を交えながらも国内団体が翌年に生誕200年を迎えるワーグナーの中期3作を順不同ながら半年間に集中上演の上に翌楽季早々での最終作公演を合わせると国内主要団体+公立劇場提携が揃い踏みの「生誕前年祭」とも言える盛況、3.参戦数では後半に震災直撃の前々楽季との比較でも映画分野の減少から全体での16回減に対してオペラ全曲では9公演14回増の総体としては震災楽季以前も上回るV字回復。全体数は108回で、会場順では例年どおり新国立劇場が23回(関連・貸し公演含む)、東京文化会館が前々楽季から倍増の18回で突出して以下、ほぼ同程度でのサントリホールが7回、専らオペラ映像での新宿ピカデリーが6回、東京オペラシティとオカモトヤビルが各5回の順。このうち、オペラ全曲公演は演奏会形式・抜粋公演・映像上映を含めて参戦総数の過半に到達の48公演59回に上昇。全曲公演の中から上演の全体内容に印象度を加味した自選のトップ10は次のとおり。(画像は近年の摩訶不思議現象と言える演目重複の好例として大作ながら昨春より14カ月で3回予定が残念にも震災中止の初回分の色刷チラシ)
11-12.jpg 1.「ロベルト・デヴェリュー」10月1日・バイエルン州立歌劇場
 東京公演の全日参戦から楽日を選択。初日の不出来を挽回の経歴の集大成にも通じる当代一流の入魂の歌唱にも増して悲劇では初実聴の公爵夫人役の力量を認識。
 「天空の紅一点や柿熟るる」
 2.「ローエングリン」10月2日・バイエルン州立歌劇場
 3回公演の楽日に参戦。代役主役の伸びやかで繊細な歌声が巨大劇場の天井桟敷まで響き渡って本作の美質の一面を十二分に堪能。
 「結納の祝ひ一打ち添水鳴る」
 3.「プリターニ」9月21日・ボローニャ市立劇場
 東京公演の全日参戦から中日を選択。台風による開始遅延と払戻措置の中を最も安定の叔父役を中心に代役2人を含めた独唱陣と伴奏の気迫に比較の上では最良と判断。
 「台風の過ぎて小鳥の声澄めり」
 4.「ローエングリン」6月10日・新国立劇場
 2回参戦の楽日を選択。外題役の容姿と同様に婦人層を直撃の特異とも言える"王子様歌唱"の衝撃度と適役性の観点のみで上位入りの異例公演。
 「去りてなほ心の空に虹光る」
 5.「コジ・ファン・トゥッテ」[演奏会形式] 11月13日・北区文化振興財団
 楽日に参戦。初演当時の再現を謳い文句の古楽器による伴奏によって"ダ・ポンテ三部作"の最終作に相応しい活力と情景表現に作品の魅力をさらに深化。
 「冴ゆる夜の夫婦の槇の揺らぎをり」
 6.「セビリャの理髪師」9月11日・藤原歌劇団
 全日参戦から楽日を選択。初演時と再演以降での両外題役主従の図抜けた出来映えと名匠の洗練の極みに到達の伴奏によって作品の傑作性も加勢の終演後の満足感は鮮明な記憶。
 「長老の指図天晴れ秋祭」
 7,「タンホイザー」4月5日・東京・春・音楽祭実行委員会
 初日のみ参戦。巨漢の外題役と夕星騎士役を中心に終始に男声陣の優勢に加えて百戦錬磨の指揮者の伴奏は後半からが真骨頂の楽日に後を引く弾力感。
 「春宵に森羅万象息ひそむ」
 8.「ナブッコ」2月19日・二期会
 全日参戦の敢えて初日を選択。一にも二にも本邦初御目見えの若手指揮者と作曲家の出世作との20代同士の化学反応で一期一会感に満ちた熱波の疾風怒涛は当夜が随一。
 「春疾風明日を持ち来よ心地良し」
 9.「ルサルカ」12月3日・新国立劇場
 4日目に参戦。歌唱もさることながら国内では外国人起用でも稀有な水の精の物語らしい青を基調の装置と照明の色彩効果に眼福の一夜。
 「寒水や青に碧に色気立ち」
10.「エルナーニ」9月25日・ボローニャ市立劇場
 今次来日公演の楽日に参戦。外題役の急逝悲劇の中で老公役の名唱と存在が全ての一人舞台を堪能と共にカーテンコールでの第二国家の大合唱に公演劇場の"文化"を記憶。
 「此処に居ぬ人を想ひて秋彼岸」
番外.「マクベス」7月28日・荒川区民オペラ
 初日組に参戦。隣接の北区とは対照的にアマオケが主催の独唱陣以外は市民参加の区営オペラながら夫人役を中軸に初期ヴェルディへの手作り感が独特の雰囲気を醸成。
 「下町の宙を揺るがし花火消ゆ」
以上の順位付けでは、3位までは昨秋の来日引越公演からの選択、6位までは国内団体での記憶に強く残る上演、9位まではそれに準じた公演という区分けでの各々の区分内では甲乙・丙丁が付け難く脳内の解明不能な思考回路の結果での序列となって大枠的に優・良・可的な色分け。
続いて公演中に離席の誘惑も生起の時折に苦行となったワースト3は次のとおり。
 1.「トロヴァトーレ」10月11日・新国立歌劇場 
 演出家の大味かつ直截的な視覚描写と指揮者の重心の重く生気に欠乏の聴覚展開の上に独唱陣の魅力にも欠けて"ベルカントの集大成"とは対極の暗黒世界。
 「丑三つの騎馬像蒼く冴ゑまさり」
 2.「こうもり」12月19日・新国立劇場
 独唱陣と演出は総じてウィーン由来の一方でピットはベルリン風味とも思える不均整によって鈍重無骨な伴奏の上に鳴り物入りの大歌手の抜けた声楽陣が上滑りの弾まない喜歌劇。
 「あの婆もこの人も無き年わすれ」
 3.「アイーダ」[演奏会形式・抜粋] 7月27日・新国立劇場
 1カ月後であれば強制中止もあり得た共催二国間の緊張関係を予言の来日陣の大陸流の威風堂々感と指揮者のオケ物流の唯我独尊感を再認識の奏祝の一夜。
 「灼熱の土用丑の日波鎮む」
*主な不参戦は、演目に関心なくボローニャ市立劇場「カルメン」、馴染み演目と価格での折り合いからウィーン国民歌劇場「こうもり」「メリー・ウィドウ」。
来る楽季もこれまでの地理的制約に加えて震災後遺症の続く時局に極東の島国まで勇躍来日を決断の外国勢、難局にこそ敢えて成果発表の場を求めてさらに活発化の同胞衆、米国発の景気低迷に追い打ちの苦境に果敢に挑戦の勧進元、もはや楽興の誘惑からの解脱不能な友人らに感謝しながら劇場通いを楽しみます。

立川オペラ愛好会「真夏の夜のオペラ ガラ コンサート」 ~ 市民愛好会が提供の貴重なイタオペ祭 [その他オペラ関連]

tachikawagala.jpg8月8日・立川市市民会館・2階正面後方自由席
一昨秋の小劇場ながら邦人から隔絶の技巧でロッシーニ楽曲を余裕で披露の若手歌手の首都圏では貴重な実聴機会を専らの目当てに愛好2作が中心の選曲の魅力も後押しの万障を繰り合わせて前年公演での聴衆の好評への対応と歌手陣の継続意欲で続行と言う「夢の饗宴」との統一表題での本年は立秋の翌日に開催の最寄りのターミナル駅から徒歩10分強との首都圏郊外らしく自動車での移動が前提とも思える区域に立地の年明けには改築予定との昭和後期の公立劇場様式とも言える無味乾燥な外観と赤絨毯が象徴の初訪の市営劇場へ参戦。入場口では地元を「オペラの町に」を希求の主催団体の会員と思しき中高年御婦人連の和気藹々の接遇に同列比較は不適ながらも近年に浸透の指定管理者の係員とは異質の愛好会の手作り感に慰労されつつ無謀にも徒歩行の末に漸くの無事の着席に安堵しながら暫時の待機の後には開幕の顔見世的な3人の男声高声歌手、2人の女声高声歌手、メゾを含めた3人の低声歌手が総出で分唱のアンコールで定番の「椿姫」の乾杯歌がいきなりに繰り出されて客席からは早くも当夜の成功を予言の万雷の拍手と掛け声が如何にもガラらしい祭典感を醸成の中で都合7回も登壇の司会に加えて企画・演出も担当と言う饒舌のバリトン歌手が目論んだ共演陣の態勢準備への配慮も兼ねた仕掛けが成功と同慶しつつ本編の開始となって70分の「第1部」の主眼は前年の大阪に続いて今回は名古屋から招聘の当夜の主賓歌手とも言える若手を伯爵役に据えた筋書上での勝者側三人組の「セビリャ」からの4曲では3人とも自家薬籠中の余裕感で独唱と重唱を披露の1曲目には名前確認のレチタティーヴォを付けた二重唱後は動悸も収束しないままにオペラ史講座を挿入の奮闘の外題役がやはり高声男女を盛り立ての前半幕の第5番と第7番を逆順でのロジーナの巻、後半幕の第16番と第17番でのアルマヴィーヴァの巻とも言える構成となってピアノ前での演技に視覚効果も充分に前段の主役格の女声歌手は生彩が欠乏の二重唱から自身の登場歌ではさすがに立て直してソプラノながら昨秋の全曲公演も想起の歌い慣れた実力発揮の一方で後段の主役格の男声歌手は三重唱では既に登場の年長2人の胸を借りて当夜で唯一の喜劇作品として殊に後段は3人の笑顔での呼吸も合致の歌声に加えて構図的にも最も愉快かつ可憐な一場を現出の後には小柄ながら対照的な声量の豊かな百戦錬磨の従者役よりも一層に伸びやかに響き渡る歌声の大アリアで貴族の威厳、求愛の恋情、アジリタの華麗の3部を威風堂々の見事な歌い分けてでの殊にカバレッタは頭声と胸声の中間的な発声の工夫も入れ込みつつ漸速の効果もあって耳福の感興。15分間の休憩を経て60分間の「第2部」の中心は「ルクヴルール」の二重の三角関係を形成の主役級4人の独唱合戦となってやはり前月よりサントゥッツァに続いてアムネリスと追い掛けの公爵夫人役が本役での本格舞台経験が反映と拝察の登場歌での見事な低音と気迫に魅力の筆頭の出来映えに次いで伯爵役がガラらしい配役で楽屋場面での懸想歌を青年の一途な心情を伝播の個性が好転の一節的な清々しい声質で熱唱の後には監督役のトニオを想起の予想を絶対に裏切ら無い体躯を生かした朗々の歌声を拝聴の前後では「ドン・カルロ」の盟約二重唱は若手2人の声質に影響とも思える「ルチア」の嵐の場を連想のやや淡泊に進行ながら聴かせ所の唱和部分では徐々に相応の迫力を醸成の後半開幕の役務を成就、掉尾には有り難くも作曲家一流の名旋律で三角関係を劇的に展開のイチオペでも有数の一場とも思える「トロヴァ」の兄弟対決三重唱は繰り返しの励行もあって後半の1曲目と同様に先導役の低声役が生気に溢れてアジリタにも傾聴の熱気に溢れた有終の美を飾る好演。伴奏はロッシーニからヴェリズモまでの作品ごとに音色を描き分けた音楽への没入には至らない感情移入での繊細と律動が併存の当夜の9人目の独唱者として機能の名演。最終曲の余韻も残存の中で当夜の呼び物とも言える"3人テノール"が登壇の分唱はさすがに最高音は第2部を休憩の満を持した主賓若手が担当の装飾や長音を交えた超絶歌唱の結果は当然に場内沸騰となってピアノ1台のみでの空疎感も醸成の舞台を一変の同種の演奏会では類例が少数とも思える字幕と背景投影も豪華に主催の市民愛好会の熱意に呼応の外郭団体を含めた地元の出資団体の支援による歌手陣の意向も重視と思える選曲もあってかイタオペの楽興で満腹感が充満の劇場を後にしました。
アフターシアターは、帰路を急いで特急車内用弁当を「なだ万厨房 エキュート立川店」で。
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