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東京藝術大学演奏藝術センターほか「ジャポニスム~外から見たニッポン」 ~ 意気消沈のサヴォイ・オペラ [国内公演団体]

bakumatsu1.jpg10月13日・奏楽堂・正面後方自由席
週末の暇つぶしとして月間での"東京大英国祭"との複層的に勝手に設定の3日前のサロン風演奏会と講演会を仕立てた資料展示会を初回に見立ての3回での「ジャポニスム旬間」の後半2回の初日は本邦唯一の国立芸術大学が音楽系を主体としつつも全学的行事として本年が2回目の春季と秋季で各2回での前年の太平の元禄時代から2世紀後の"上喜撰"に代表の動乱期に着目の「幕末~その時、世界は」との年間企画の第3回へ昨年と同様に2割5分引の2回券を利用の参戦。目測で約100人の聴衆を前に前半の講演の部は1時間の「パリ万博とエグゾティスム」との演題の下で本邦では安政期から日清戦争後まで、現地では第二帝政初頭期から第二共和政中葉期までのほぼ11年周期と言う19世紀の初回からの5回のパリ万博の変遷をB4判両面刷二ツ折の簡明かつ一覧的な配付資料に基づく多数の図版を投影の音楽分野の視点から平明な概説の講師を案内役に半世紀弱の毎回の都度に"花の都"へ時空移動の本企画の目論見どおりとも思える錯覚感も抱きつつ解説の主軸は"芸術の都"らしく英都の産業分野に加えて当初より芸術分野も確立の2回目からの「音楽展示」との概念から生演奏付き食堂や喫茶店、同時開催の音楽祭や海外から参加の種々の音楽団、果ては4回目には帝国主義的趣向の植民地の「住民展示」と関連の現地音楽や音楽劇の上演との音楽面に絡みながらも同様に将軍異母弟が代表で公式参加との2回目から御一新後の経費不足から楽師不在の楽器と楽譜のみ展示の3回目を経て太平洋時代の幕開け前夜の5回目にはオペラでのジャポニスムの頂点とも言える「蝶々」に直接関連の川上一座の民間参加に至る日本熱の進展を概観。舞台転換を兼ねた20分間の休憩を経た後半の音楽の部は空間対策の金屏風を舞台奥に配した75分間の「オペラ、オペレッタの中のニッポン」との表題の下で3作が選択されて冒頭曲には名刺代わり的な有名曲として前世紀初頭の「蝶々」の有名アリアは2年前の同会場でのペリ役以来の再聴の留学準備中と言う主催大の卒業生は当然に起伏の平板な表現ながら民間財団研修生に採用が証左の余裕感の声量で今後の研鑽に大いに期待、後続曲は対照的に前曲から30年前の珍品とも言える日本を題材の草創期作品と言うサン=サーンスのオペラ上演処女作の一幕物から中近東風にも聴こえる前奏に続く作曲家本人も認識との中国風の軽快な主部で構成の主役の登場独唱に由来の序曲と並べて敢えて選択と思しき高声男声が先導の趣向での邦語歌詞の4人での女声合唱の一節の2曲はむしろ古くはインド、近くはシナに包含の白色人種の極東認識に合致の「トゥーランドット」の先駆とも受容の後にはいよいよ真打として当日の目当ての1時間での「ミカド」抜粋はピアノ伴奏での通し番号のみでは全24曲から半数程度を選択の筋書展開の補足対策に外題役ながら後半幕の中盤から賑々しく登場の元来の配曲も少数の父帝には語り役での俳優起用と独唱陣にも若干の台詞を割当の対応措置の一方で「序曲」との表示ながら僅かに初聴きの邦人によっては異様感も先行と思える本作唯一の日本旋律の導入部のみが演奏の結果として本作の名旋律を接続曲風に繰り出しの後続部の省略、15分の所要時間が上演時間への大きな制約とは理解しつつも幕間前の頂点を形成のオペラという舞台作品の劇作上の醍醐味と共に風刺物に共通的なオペラという音楽分野の劇的な緊張感を殊更に際立たせて大詰感自体を揶揄の滑稽感との二重の演奏効果を形成の終曲の全面割愛など本作の音楽的魅力の再現よりも粗筋追跡を重視の構成にむしろ本企画の趣旨に適合と理解しつつも喜劇には舞台経験が肝要の要諦は重々に承知ながら無料パンフに依れば学部生を主軸に各声域で3人程の合唱陣を前に独唱陣では稽古時間の制約の故なのか総じて子音が不明瞭な英語歌唱と同種分野では生命線とも言える溌剌さが欠乏の弾けない生真面目な研究発表然の進行に想定外の倦怠感ながら本作の第1ブッフォとも言うべき死刑執行相役に最も注視しつつオケ伴奏よりはピアノ音楽を重視の明快ながら同様に軽快には未到の情感が稀薄な伴奏が相俟って浮き立つような最終曲も高揚感は全く欠如のままに終演。不発の大詰を脳内補正で反芻しつつ音楽に軸足ながら共に大学を構成の美術学部との連携、音楽学部内での邦楽と洋楽の両部門の単独または協同での演奏機会の企画継続への期待と次年の設定年代への興味を抱きながら黄昏時を最寄駅まで向かえば右手に新装の美術館の煌々の照明、噴水の両側に対峙的に新築の喫茶店と軽食店の出現に恩賜公園にアメリカニズムまたはフリーメイソニズムを認容の衝撃を受けつつ劇場を後にしました。
アフターシアターは、今楽季初の「厳選洋食 さくらい」で。
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