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オペラ・フィルム・プロダクション「デル・グリッロ侯爵」 ~ 破天荒な"ホモ・ルーデンス"の痛快伝 [その他音楽以外]

grillo.jpg11月20日・アニェッリホール・正面前方自由席
週末の暇つぶしとしてブッファの舞台映像に続く「喜劇映画デー」の後半戦は前半会場から地下鉄で3駅目の在外公館が主催の自国喜劇映画界の昨年に病苦が原因とも想像の投身自殺で物故という大御所監督の3日間で5作品を各1回上映の料金無料の特集での世事と先決予定との重複によって最終作へ漸くの参戦。1カ月前の国事行事的な慶祝感が横溢の祝賀演奏会と同じ会場には日曜のソワレ上映のためか50人ほどが参集ながら開映15分前からは演奏会でも上映の主催公館での各種の講座と行事の宣伝告知と如何にもイタリアらしい町内会楽団による「エルナーニ」の有名合唱曲の吹奏も挿入の洒落た統一記念年動画を再拝見の後での館長挨拶では週末らしくネクタイ未着用姿の軽装で主役は実在の人物でローマには冠名の通りあり、撮影場所はルッカとの説明に加えて在日公使臨席の紹介、字幕制作者への慰労を付加に続いて開映に先立って本企画の協賛企業と思しき「トゥーランドット」の児童合唱曲を使用のボローニャに拠点のコーヒー・チェーン店、同胞が経営の麹町の料理店、国家御用達のシャンパン製造会社との3点の宣伝映像によって彼の地の雰囲気に浸りつつも前半線のオペラ初演から約20年後のローマを舞台に12家と思しき教皇御輿の担ぎ人の家格ながら占領仏軍の将校と親交の一方で「トスカ」の演出によっては登場のナポレオンの戴冠式に列席の教皇から格別に引き立てとの設定の当主を主人公に貴族教育による知性と教養に裏打ちの透徹した識見、やや度を越した遊戯心と茶目っ気の上に勿論に革命政府によるオペラ上演史上の一大画期と言う当時のローマでは蔑視的な存在の仏人女性歌手とも交友関係の上での密事に及ぶ好色家の二面性の人物像をアルマヴィーヴアとフィガロ、ドン・ジョヴァンニとレポレッロの主従関係を彷彿の従者を従えた日常の種々の場面から描出して色事絡みの公務の大失態には途上で帰還ながら共和政下のパリへの移住に出発の破天荒ぶりに仰天しつつも最後には斬首刑から一転の教皇勅命での謹慎6カ月への減刑にまさしく神の代理人からの"デウス・エクス・マキナ"のような「三文オペラ」を連想の風刺的ご都合主義ながら実に痛快な幕切れ。大革命の歌唱史への影響の再認識とオペラに登場の当時の貴顕の生活ぶりへの想像の収穫と同時に自国政府は財政難の渦中ながら映画分野の他にも母国の放送局で膨大に蓄積のオペラ舞台映像の定期的な上映機会の企画に藁をもすがる待望感を抱きながら劇場を後にしました。
アフターシアターは、新宿に戻って「卯作」で。
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