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東京フィルハーモニー交響楽団「第818回サントリー定期シリーズ」 ~ 緊張と弛緩が自在の仙人芸 [クラシック音楽]

zedda12-2.jpg6月22日・サントリーホール・2階正面後方B席
3日前の台風下でのワグネリアン講座の記憶に重ねて前日の泰西名曲を見事に甦生の至芸への感銘が二重に脳裏に浮上の中を同一演目での老匠の至芸の再聴に初登壇と思しきオケ物では国内頂点とも言える会場へ参戦。主催楽団の国営歌劇場での初日の流儀に従えば前日の"実演ゲネプロ"を経てケルビーニ作品は不適な表現とは思いながらもウィーン古典派の亜流的な音色からの遊離が一層に徹底の仏楽壇の大立者として影響との作曲家の経歴を想起の繊細優美な色彩を強調の陰影の深みよりはしなやかな常動的移ろい、楽器間の精妙な音響を指向の音色の立体的な構成、後半3楽章での楽節ごとに変化の歌謡性を重視の節回しなど目から落鱗の作品の格を世評以上に高める指揮芸術の妙味の実例として謹聴後の休憩を挟んだベリオ作品も同様に会場移動と歌い慣れに加えて老巧指揮者が万全の先導かつ支援の賜物と言える各曲の大衆性を含んだ個性的な小宇宙の描き分けを指向の語り口は前夜からの長足の前進となって国内では発表の場は限定的とは承知ながらも当代屈指のイタオペの老匠から直伝の歌心と歌唱術を錬磨しつつ本作の伝導歌手としての存在も期待しながら拝聴。いよいよ最終の中心曲も楽章間での差違の表出よりは全曲を通じて38歳で夭折の作曲家が弱冠22歳でほぼ完成と言う名曲を却って60歳以上の年齢差の故こそとも思える米寿手前のロッシーニの大家の個性を濃厚に反映の弾力感に富んだ冒頭音からの絶妙の速度感を保持の好調に当夜も期待の楽員の一心不乱も加勢での伴奏音の一音一音が一個の生命体のような白昼夢を思わせる緩徐の第3楽章の中間部や急速の第4楽章の漸強部も含めて無窮動な活力としなやかな軌跡が快速感を伴いつつも殊に当夜は緩徐楽章で強く印象の全編を覆う独特の斜陽の日照感も入り混じった本作の真髄を衝いた忘我の楽興に圧倒されつつ期待以上に攻撃的かつ緻密な優雅さも兼備の驚愕の最終楽章は指揮台での踏込も効果音に転化の例えば「湖」の超絶三重唱の終盤で響き渡るストレッタの伴奏音楽にも通じる弾く側と聴く者を何時の間にか音楽のみで呪縛の境地へ連行の楽譜に内在の魔力を全開の稀代の妖術師とも思える至芸に驚嘆。さすがに楽員の疲労の故か最終音まで突進の一気呵成感や弱音部での精妙な均整が後退の全体の構築感にやや綻びの都合4回では直前の本演奏での3回目に軍配とも愚考の前夜と同趣向のアンコールを堪能の後には万雷の拍手を眼前に漸くに一部でもオケ好き同胞に真価を刻印とも思える当代の名人芸を玩味しつつ2年後とも推測の3度目の定期公演登場をひたすらに熱望しながら2日後の今次来日最後で唯一の演目への期待も込めて劇場を後にしました。
アフターシアターは、近隣の新装ホテルに出張って「ORIGAMI」で。
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