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新国立劇場「ワルキューレ」(1回目) ~ 練り上げた照明演出が効果満点 [新国立劇場]

26879844月3日・新国立劇場・4階下手サイドC席
花見にもプロ野球開幕にも関しないペラゴロ生活は頂き物チケットを手にいそいそと新年度初の劇場へ。当夜は「指輪」四部作再演のいよいよ本編スタートの初日。新国立劇場には来日歌手の皆さんには不本意かもしれませんが、初日は「有料ゲネプロ」との定評があり、この点を踏まえれば4時間強の実演時間を山あり谷あり、ノートゥングの"あらら~アクシデント"ありで大いに楽しみました。第一夜は連作の表の主人公・ジークフリートの受精譚。これをワーグナーは彼好みの3幕仕立てで感動的に語り尽くします。第1幕での双子兄妹の再会と恋情の場に始まり、第2幕は異母弟に愛情を抱いてしまった姉弟の場、第3幕では実兄の子の懐妊を喜ぶ異母姉妹の場、父娘の永久の別れの場と続きます。これらの場面にはいずれもワーグナー屈指の名旋律が添えられ、観客の感動をいやが上にも高めます。本公演では加えて照明演出の美しさを再発見。ことに第1幕後半では白・赤・緑の配色、舞台上・横と客席からのスポットが曲調に合わせながら演出意図に添ってめまぐるしく変化し、クライマックスの飛び降り出奔に向かって突き進みます。照明効果ではアルローさん、ピッツィさんの舞台とともに記憶に残る公演となりました。また、装置にもあらためて感心。第1幕と第3幕はデフォルメ、第2幕はミニチュアと奇をてらった作意も視覚効果抜群。大円団での第二夜につながる火炎ベッドの大仕掛けに衝撃を受けた7年前のプレミエ公演当時の新国立劇場の羽振り良さを懐かしみつつ劇場を後にしました。そう言えば、新年度より入場者へのフリーペーパー「ステージノート」が通巻110号にしてホチキス留め小冊子からA3判二ツ折の仕様になり、客席で出演者の略歴を知ることはプログラムを購入しなければわからないようになりました。観客への便宜ではなく劇場側のチラシ挟みとして配布継続の意味があるようです。
インターシアター?は、45分間の休憩を利用して劇場脇の立食そばの名店「加賀」で。
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