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新国立劇場オペラ研修所「ガラコンサート」 ~ 2年間での若手の跳躍 [その他オペラ関連]

tomorrow.jpg9月22日・新国立劇場・中劇場1階後方自由席
前週の3連休に続いて連休の残暑対策を兼ねた暇つぶしとして演目表での挨拶文に依れば前年の研修生の歌唱に感銘との理由で有り難くも部外者には翌月からの会場劇場が管轄3部門を総出で賑々しく挙行の英国舞台芸術祭の前夜祭的な位置付けとも思える英国資本の天然資源会社が出資の研修生募集も視野の申込制の無料公演へ参戦。上階封鎖措置でのほぼ満席の中を内外で各2人の演奏家が選考との触れ込みの詳細は不明ながら名簿上では全14人から晴れて当選の栄誉に浴した黒一点の9人と後輩応援の直近の修了生が登壇の当日はヘンデルからマスネまでの新入生の三人娘の御披露目的な重唱の1曲を除いて独唱の12曲が編年順に概ね一人1曲の割り当てで並べられて研修成果を披露ながら三部形式の主部間または主部と中間部との対比が稀薄、二部形式での前半と後半の同様傾向、カバレッタでの歓喜感の欠乏、筋書展開上での場面状況の不明瞭などのオペラ歌手としての課題が概して当然ながら下級生ほどに感受の一方で最上級生の唯一の仏語物は真打らしく当日で最良の一曲とも拝聴の後のアンコールは出演者全員での出資企業を表敬の作曲は米国人ながら原作は英国物を繰り出して華々しく無事に閉幕。半年後の前年に続く20世紀物との予告の期末公演の演目に好奇心的関心を寄せつつ劇場を後にしました。
アフターシアターは、最寄駅から直通の地下鉄を利用して「珈琲舎 バン 伊勢丹会館店」で。

日本ロッシーニ協会「映像で辿るロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルの歴史」 ~ 音楽祭30年の万華鏡 [その他オペラ関連]

reikai12-9.jpg9月17日・北沢タウンホール・ミーティングルーム後方自由席
3連休の楽日はゲリラ豪雨の明けた残暑の中を独唱会、オペラ、邦画、動画鑑賞会と並んだ「もろもろ4連戦」の最終戦として前月のロッシーニの生誕地音楽祭を挟んで5カ月ぶりの近年では今夏の同祭の振り返りが主眼の「報告会」が定着と思いきやサイトも新装の「リニューアル」との冠付きの国内愛好団体の例会に初訪の区営施設へ参戦。約40人の参会者を迎えて6年後の作曲家没後150年を視野に主催団体の設立前史やその契機、活動の目的と現況が当日の講師を担当の当代会長より詳らかに説明の後には異例の2回の休憩設定での1時間弱、1時間半弱、1時間半の正味4時間弱に及ぶ音楽祭の30余年の軌跡を数々の音源ならぬ8種と勝手に区分の"画源"から摘み食い的に自身が独自に編集の上演映像での瞥見との趣向のマラソン上映会の開始となって最初期での慚愧にも画竜点睛を欠く思いの茫漠の動画すら無い静止画像のみの記録や10回頃までは楽曲の後奏での拍手発生に四半世紀前の時代状況を認識しつつ視覚的には前世紀末葉からは今日的な鮮明具合いの動画や今世紀初頭でのテレビ録画の欠如を経て市販映像の収録への変遷と同時に当日の上演記録は26編40上演でオペラ作品での若手公演を含めた全曲物の約7割を一瞥鳥瞰の計算。毎夏のように渡伊の海外組参加者には自身の音楽祭詣史と重ねた鑑賞、彼らを見送る国内組には雰囲気未満の現地想像の手立てとして時空旅行にも似た壮観な企画に上映時間も含めて満腹感を抱きつつ新装例会の今後の企画に期待しながら会場を後にしました。
アフターシアターは、会場で会った知人らと最寄駅に近い「バール ボルツァーノ」で。

フジテレビジョンほか「踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望」 ~ 四畳半文化が発露の刑事映画 [その他音楽以外]

odoru.jpg9月16日・新宿ピカデリー・スクリーン1指定席
三連休の中日の暇つぶしとして米国歌劇場の映像配信興行で蓄積の無料相当分の得点を共用の家人に随従での15年前と言う放送開始以降は定時枠は僅か1四半期ながら関連番組への拡大戦略もあって一世を風靡の刑事物の最終作との触れ込みの邦画へ参戦。映画版での過去3作での14年前の第1作とその5年後の第2作を劇場で拝見の程度の初心者には本連作の斬新性と理解の邦人組織の象徴として万人の理解が容易な警察機構を揶揄対象として標的の趣旨は5年後から連作開始の他局の人気刑事ドラマでさらに先鋭化の影響を再認識の一方で作風が本家に逆流とも愚考の本作の犯罪自体が警察捜査が原因の警察官による警察組織のための行為となって本企画の断続展開もあってか近年ではやや類型傾向の他局の同種番組が世評に俎上の中で本邦テレビ史に屹立の名ドラマの最終地はバナナ倉庫との現実に日本経済と制作局の現況の反映とも推測の一方で想像の域ながら近年の殺人事件解決物の2時間ドラマで顕著に顕現のオペラでのセリアとインテルメッツォとの関係や2組ペアの硬軟対比の系譜、本邦では中世起源の舞台芸能や主従ペアの性格付けを犯罪ドラマに導入の嚆矢的な役割とも拝察と共に本編への伏線の仕込み、主筋と脇筋の結合、楽屋落ち的な仕掛けにおよそ他国の文化では必要性と実現性の両面から等閑視の極東の島国文化に根ざしたやや大袈裟ながら織物のように精緻微細とは言えないまでも縦横に配置の重箱の隅をつつくような贔屓好みの愉しみの積み上げにこそ本企画の最終作としての着地点が存在とも愚考。40代と言う主演俳優よりはむしろ米国の人気推理ドラマの主役警部を彷彿の実年齢が地方公務員の定年を過ぎても続行の気配が濃厚な他局の警視役の勇退時期に想いを巡らせながら劇場を後にしました。
アフターシアターは、入場料と同様に特典を利用の劇場並びの「グリル満天星 新宿店」で。

7月の予定 ~ オペラは無月のシーズン名残の月 [その他オペラ関連]

7月は近年では当月に恒例的なオペラ公演の翌月開催や演目敬遠のため、今世紀で初めて全曲上演を予定しない月となりました。前半は、毎年のように来日の労をいとわないイタリア人歌手のリサイタルとなります。今楽季はリサイタルのみの年となり、かろうじて季末に吉例の東西での2大都市開催となります。曲目は例年どおり歌曲の部とアリアの部に分かれ、レッジェーロでは当代屈指の"一晩聴けば寿命が三月延びる"ような甘美な歌声に期待しています。後半は、国内ではオケ物で先行して注目されたイタリア人指揮者の宗教曲となります。オペラでは1年前の「カヴァパリ」と1カ月前の「ナブッコ」に接し、爽快さの基調の中でヴェリズモ期と初期ヴェルディを弾き分けているようにも感じ、ロッシーニ晩年の宗教曲への演奏方針に関心大です。予定は6月30日現在。(画像はチラシ袋では稀有例の逆境下での新経済政策の追い風に乗じてオペラに来場のS席層への訴求を目論んだ日の丸多国籍企業の超高級家電のチラシ)
sony.jpg10日「アントニーノ・シラグーザ テノール・リサイタル」東京プロムジカ
   マンネリとはいえ聴覚健康法の年に一度は聴きたい名調子や如何に
26日「紀尾井シンフォニエッタ東京 第90回定期演奏会」新日鉄住金文化財団
   2カ月を空けて再来日の指揮者が統率の宗教音楽の精神性や如何に
27日「紀尾井シンフォニエッタ東京 第90回定期演奏会」新日鉄住金文化財団
   週末の暇つぶしとして酔狂とは思いながらも名曲の再聴や如何に

二期会「パルジファル」 ~ オペラ版の「地獄に墜ちた勇者ども」 [国内公演団体]

parsifal.jpg9月15日・東京文化会館・4階下手C席
3連休とその前夜の「もろもろ4連戦」の2日目として半月前の廃校を舞台芸術活動の拠点施設に再利用の旧体育館での稽古見学の記憶も鮮明に残存の中を毎度の俄ワグネリアンへの変身気分も抱きつつ楽日予定を急遽に変更の若手組の初日へ参戦。寡聞にも伴奏オケの10年前の自団創立40周年記念との独人常任指揮者と海外から有名歌手を招聘の豪華な演奏会形式で初実聴以来の大作に緊張感も湧出の当日を振り返れば筋書上での正邪の二項対立から両者の融合との弁証法的解決の亜種とも愚考の当世風な幕切れに転化の枠組みに加味の今日的な観点での正義の邪悪への変容との逆転的な結末の二重の意味での展開の無理筋的な飛躍に頼らずに最終場では兄弟奏法の隠棲生活を暗示の和解の家族劇と大衆社会での権力争奪の政治劇に加えて新権力からの亡命者や難民も描写の社会劇も含めれば三重の主役級の人生に収斂の過程が重層的に前世紀の激動の20年に渡るドイツ史に織り込まれて盆舞台が長尺の前奏曲から粛々と回転進行の読替演出の妙味と言える演出家の着想と設定の才覚を目を凝らして堪能。7作前の外題役の養息劇との無垢の救済者待望や邪教の敵対者征伐の共通点はもはや忘却の彼方に雲散の楽劇王の最終作に相応しい繊細と豪壮、静謐と咆吼、叙事と抒情が組み合わされた時にうねりやあえぎを連想の楽想も混入の劇的な音楽の起伏に合致の同じ盆舞台でも前年の「コジ」のように筋書の深堀りで鋭角化の劇的進行とは相違の全くの新たな物語の創造と共に大河のような時間の悠揚な流転への入念な回顧とも思える伴奏での重厚な歴史劇とも言える威厳感すら放出の舞台の到底に不可能な再見願望を抱きつつ上野の杜に鎮まるオペラの殿堂を後にしました。
  「妖しげに回り燈籠時戻す」 昭成
アフターシアターは、新宿に向かって「車屋 別館」で。

新日鉄文化財団「中村恵理 ソプラノ・リサイタル」 ~ ドイツ製エンジンを搭載の国産車 [リサイタル]

nakamura.jpg9月14日・紀尾井ホール・2階正面前方A席
春の大型連休に準じた秋の中型連休とも言える3連休の前夜に昨秋に訪日のバイエルン州立歌劇場の一員として凱旋帰国の国営歌劇場の研修所から欧州へ雄飛の若手歌手の国内初と言う独唱会へ参戦。本会場での海外で活躍の邦人女声歌手の帰国公演となれば経歴には大きな相違ながらも本劇場を3年前のリートの披露からは例年開催の国内本拠地化にも等しい楽劇作品で国際的に定評の先達を想起しながら最寄駅から外堀沿いに向かえば上層の客席には研修所同窓生も散見の中で10分遅れで開演のミュンヘンでの指導者的存在とも思える伊人伴奏者との当夜の35分間での前半は外国語学習にも力点の研修成果を反映の3カ国語の歌曲選では長い旋律線の保持と波状の歌い回しに稀薄なベルカント的な歌唱とは距離感の故に出来映えは独仏伊の順とも拝聴の結果に好みの問題ながら後半への危惧も抱きつつ20分間の休憩を経て35分間のアリアの部は短尺の伊仏の有名4曲が並んで当夜の劈頭の一群で選曲のイタオペでのロメオの登場歌との同旋律曲に対応とも思えるジュリエッタのロマンツァでは張り上げ調に一族の名誉と自身の恋情との葛藤の身の上に悲嘆の心情はやや薄弱の余韻、次いでノリーナの登場歌での淡泊な歌唱に演歌と同様に単調な音符の朗々歌唱では役柄で最重要な男好きの色香の客席への伝播はほぼ皆無の印象、続くマグダのサロン歌はイタオペ版喜歌劇の要素も加勢の曲調との好相性とも思える場内に可憐な一輪が開花の芳香が充満の風趣、掉尾では1曲目に対応の仏語でのジュリエットのアリエットは当夜を締め括る自身の心情が表出とも拝聴の華麗かつ伸びやかな一編に個性の正の側面が満開の好唱。アンコールはこれも短尺のムゼッタの誘惑歌では本編とも符合の曲調との適合性が合致の活きの良さに対して後続には国産歌曲が飛び出して邦人歌手の研究発表会の雰囲気が場内に醸成の若手らしい締め括りに好みの問題ながらアリアの世界は一気に瓦解。客電点灯が誘発の一層の喝采を目撃しつつ無料パンフによれば蘭英独と精進に邁進の新進歌手の一層の前進に向けた女流ながら武者修行の末の有望な前途への関心を抱きつつ喧噪のロビーを抜けて劇場を後にしました。
アフターシアターは、劇場で会った知人の案内で「スパゲティ ながい」で。

藤原歌劇団「夢遊病の女」(2回目) ~ ベルカントの新星の再登板 [国内公演団体]

sonnambula2.jpg9月9日・新国立劇場・4階正面E席
前日の「終わり良ければ全て良し」で無理矢理に納得のやや散漫の初日に続いて名残り惜しくも今回の本番とも言うべき楽日へ参戦。同じ主催団体の一昨年の「タンクレディ」での東京初見参に続く銀座での職業婦人層を標的の名曲選企画でも準常連のロッシーニ物では邦人最右翼とも言うべき御曹司役は登場歌から山村の設定とは到底に思えない作曲家一流の優美洗練の旋律線もあって聴き応えも見応えも前日出番ながら居城からの出奔後の日常を思わずに妄想の庶民的な跡取り役よりも時代物風の貴族的なもはや先代領主の隠し子としか思えない風情に当日の主役然の存在感を放出して主役ペアの二重唱では跳躍の音程も丁寧かつ慎重に陰影にはやや稀薄ながら主役級での全曲初実聴は堂々の舞台作法で安定の好感の上に2日目での独唱陣の交代と団体陣の演奏慣れが主因のコンチェルタートの緊張感と構造感の生成に続くストレッタでの切迫感と高揚感に溜飲が下がった後も後半幕でも同様な傾向が継続。難役に適性の時節内に内外ともに乏少な演奏機会の現実は直視ながらも一段の歌唱工夫と表現深化での再聴願望を強く抱きつつ3週間後に新楽季が開幕の劇場を後にしました。
  「秋澄むや森の水車の飛沫聞く」 昭成
アフターシアターは、会場で会った知人の渡伊壮行会を手軽に「グリル満点星 麻布十番 新宿店」で。

藤原歌劇団「夢遊病の女」(1回目) ~ "たっぷり"のベッリーニ節は何処へ [国内公演団体]

sonnambula1.jpg9月8日・新国立劇場・4階正面E席
今楽季の初オペラとして篤志家公演が事実上の終焉の情勢下で国内でのベルカント上演の孤塁を護持の歌手団体による名作の初日へ参戦。当日は放送用収録のカメラも設置の賑々しい中で15分間の事前解説に臨めば粗筋紹介の他は主催団体と蜜月の音大オペラで馴染みの前世紀末に製作の装置は今回限りで廃棄との告知に10年前の主催劇場史に残る同じ貧民席で遭遇の「セビリャ」での伯爵役交代劇の余波の終演遅延にダブルヘッダーで予定の中劇場での同演出上演にはペラゴロ生活で初の遅参入場での前半幕の立ち見拝見との事件的経験の記憶も浮上のほろ苦い感慨を抱きながらも私語や前傾姿勢の新参者に苦慮しつつ泰西名作とも言える田園劇へのやや敬遠気味な来し方を自省しながら今回は大舞台に拡張の漸くに3度目の実聴機会に外題役は登場歌では低速にも影響の亡霊のようにも拝聴ながら前年のロジーナと同様に休憩後からが本領発揮の振り返れば本作最大の見せ場の大詰に全てを投入とも思える"20分間の奇跡"を現出の積年の実績を証左の大喝采を招来の貫禄の歌唱、対する相手役は登場歌では許嫁役と共に長い旋律線を保て無いままに豊富な舞台経験を反映の存在感は伝播ながら時折には聴く側に不安心を惹起の緊迫感に心的負担とは言え終曲アリアの比重を除けば主役にも等しい位置付けに何時にも増したようにも感受の発声位置を高めに設定の配役への準備万端とも拝察の歌唱、続いて近年では概してイタオペでは非ベルカント的な音楽に特色の会場劇場の主催公演に常連の伯爵役は属七音での最敬礼の姿勢は聴衆への背中で表情まで体現の滑稽さが個性を表出の演技と共に平素とは一線を画した作曲家の優美な旋律線を強調の伸びやかな歌唱は当日のオペラとしての価値向上に貢献の役割と拝聴ながら残念にも登場歌のカバレッタの繰り返しは省略の一方で唯一の独唱曲の装飾歌唱が生命の女将役はシャーベト・アリア的な位置での見せ場で御贔屓連からの拍手がやや贔屓の引き倒しにも聞こえる健闘の歌唱、伴奏は主役ペアの二重唱は低速での雰囲気醸成の企図が不発の上に第1幕の終曲ではベルカントの愉悦には未到の各区分内での作曲家の魅力の息の長い旋律線とそれを越えた劇的展開を積み上げの有機的な連続性に欠乏の翌日公演での演奏慣れを期待の出来映え。演出は個人と群衆とを問わずに棒立ちと滑稽所作との落差が大きいものの常套的ながら"忘れられたアルシオの希望"とも言える敢えて脇役に視点の幸福感を醸成の幕切れで総括と拝察。本作が含有のシューベルトと通底とも愚考の耽美の深奥を覗き込むような神秘の領域への踏み込みは勿論に望外とは承知の上で大団円の歓喜を拝見しつつ1回限りの宿命を背負って登壇の独唱陣を慰労しながら劇場を後にしました。
アフターシアターは、劇場で会った知人らと目的店への入店が適わずに不承不承に「ガンジス」で。

二期会「『パルジファル』稽古場見学会」 ~ 大人のための夏休み体験授業 [その他オペラ関連]

parsi-probe.jpg8月30日・芸能花伝舎・2階サロン自由席→体育館下手キャットウォーク自由席
新楽季開幕の景気付けとして有り難くも「ネット限定企画」との公募制での半月後に迫った大作公演の稽古見学会への応募当選に与って平日午後の特別企画に西新宿の廃校を再利用の専ら和洋と分野を不問の再現芸術の拠点として練習場の他に運営面での講習会や次世代啓発事業などを展開の社団法人施設へ参戦(画像は主催団体の意気込みが二ツ折に表出の公演チラシの2面)。集合場所から学年表示の部屋番号や丈の低い洗面設備などに往事の小学校の面影が濃厚に残置の空間を懐旧的に眺めながら会場教室へ移動の片手程の男子とその3倍程度の女子の参加者を前に新学期の挨拶に立つ担任教師のように柔和な微笑みで45年前の本邦初演に旧姓で出演との公演監督が教壇に立っていよいよ2部構成の見学会が開始されてまず40分間での第1部の解説では涼やかな笑顔で今回演出の要諦、稽古場の様子、邦人歌手の現今の成長について簡要な説明を受けての質疑応答では海外劇場との共同制作、公演監督の役割、役作りの工夫の3点について事務局員の補足を含めて知見に基づく具体事例を交えた誠実な回答を提示。短時間の休憩を経て第2部としていよいよ本題の稽古見学に移って旧校舎から運動場の端を抜けた体育館施設を流用の稽古場では舞台脇の通用口から上履きに替えて屋根裏に続くような垂直階段で階上に上れば既に1列に配置の折り畳み椅子に先頭から順次に着座の後には有り難くも残暑対策の団扇が手渡し伝いに配布されてバスケットボール用1面分の板張りを文字どおりに鳥瞰の観覧席からは緞帳も残存の舞台上には背後のロッカー置場を区切る仕切幕の前には椅子が並べられて上手側には着座の女声合唱、下手側は独唱陣などの待機場所に充てられて平床に目を移せば舞台側の茶菓類とその対角線上の20個弱のスイスから搬入の共同制作劇場名を塗装の黒色の貨物箱を除いて中央部に仮設の装置を挟んで正面と向正面の各々に伴奏ピアノの他にプロンプター、指揮者、外国人の演出補、時間係の机や譜面台が対称配置の光景に見学者には横一列での着席位置が惹起の装置による視界遮断の制約は物理的に不可避ながら「舞台が回らずに人が移る稽古の見学は貴重な経験」との説明を実感の小規模な提携劇場で収録の「セビリャ」の市販映像で既知の盆舞台の階段装置が境界の客席側と舞台裏側の緊張と弛緩の現場を同時進行で拝見できる貴重な機会の享受に年長組の第1幕の通し稽古が用意されて独人演出家が派遣の青年の検視下で進行係の担当嬢の「引っ越しまーす」を合図の中断を挟みながら総じて独唱陣営は正面側と合唱陣営は向正面側との区分けでの都合6分割での場面転換は本番2週間前でのイタオペ派の身には蝉時雨の効果音での作曲家が創始とも推測の語り歌唱よりは同様にオケ場面での曲調と違和感の無い読替演出での集団行動を含めた作曲家一流の名旋律が断続の向こう受けの合唱場面での劇的展開とその前後での団員諸氏の待機風景を遠望しつつ彼らの演奏時の集中力に舞台演奏家としての真骨頂の再認識と同時に屋敷を徴用の野戦病院と思しき屋内での医師による集団洗脳や騎士団長の外科手術とも思しき状況設定に望外の本番への興味も俄然に湧出。猛暑の中を無空調の体育館で壇上から稽古に立ち会う公演監督女史と各々の役割で舞台裏での段取り進行に精励の舞台監督助手と思しき青年組への慰労が真っ先に念頭に浮かびながらも体育館を縦に3往復の移動も含めて幕切れまで颯爽と統率の名匠の体力に驚嘆しつつ稽古後の派遣青年からの駄目出し具合いも気懸かりに休憩待機と思しきその他大勢陣らの爽やかな挨拶に見送られて本番成功への無事の進捗を祈りながら放課後の下校気分で会場を後にしました。
アフタースクールは、何とか通学圏内の「渡邊」で。

6月の予定 ~ キャンプ日和の梅雨晴れ間!コジ月間! [その他オペラ関連]

6月は上旬に新国立劇場での「コジ」の集中参戦を予定します。作品・演出・伴奏の観点で、初日を除いた4回という準皆勤の方針を立てました。震災直撃シーズンとの関係では、演出面は主催劇場の再開2作目にして新制作の再演、伴奏面はその直後の4演作で登壇の指揮者の再来日という奇縁が重なりました。もし2年前に演出家の1カ月近い拘束の滞日決断がなければ、"お盆コジ"は「覆水盆に返らず」だったかもしれません。その翌月の「蝶々」では震災後初の当初配役が無事に揃い、海外で実聴の知人らに好評の指揮者の手腕に耳をそばだてました。さらに、当月の「コジ」初日の翌日に楽日を迎える「ナブッコ」の指揮は、「コジ」の新制作時の予定者が務めていて結果的には今回が主催劇場初登壇となりました。再演をにらんだ想定範囲か調整結果の産物かは知る由もありませんが、巡り合わせに運命のいたずらを感じます。因縁話から未来に目を移せば、指揮者は残念というよりも恨めしくも出番予告がなく、次の来日を首を長くして待ちます。一方の演出家は二期会が同じモーツァルトで起用との朗報が舞い込み、いやがうえにも次回作に期待大です。前月の初期ヴェルディ2作から当月の「コジ」へと偏愛作が連続した幸運に恵まれつつ、ペラゴロ生活は今シーズンの終盤に備えます。予定は5月31日現在。(画像は「クラシック分野で最も美しいチラシ」との知人評の劇場が主催の室内楽祭のチラシ)
13-6.jpg 4日「ナブッコ」新国立劇場
  目にも耳にも細やかな表現よりも大胆な展開を重視の舞台の楽日へ
 6日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場
  一杯飾りの見た目2層のモール街から変幻自在の盆舞台の2日目へ
 9日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場 
  週末の暇つぶしを兼ねて"お盆コジ"の衝撃が忘れられずに3日目へ
12日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場 
  少なくも作品・演出・伴奏の3点で居ても立ってもいられずに4日目へ
15日「コジ・ファン・トゥッテ」新国立劇場 
  かくなるうえは主催劇場の今楽季の洋物楽日とも重なる聴き納めへ
19日「ドン・パスクァーレ」二期会
  3年ぶりのベルカント物のしかも喜劇に果敢に挑戦の若手の声援へ
29日「ブエノスアイレスのマリア」東京オペラシティ文化財団
  下旬の暇つぶしとして好奇心から民族音楽に分類の南米産オペラへ

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