SSブログ

日活「あした来る人」 ~ 恋愛非成就の群像劇 [その他音楽以外]

ashita.jpg9月27日・ラピュタ阿佐ヶ谷・正面後方自由席
平日休暇の暇つぶしとして「昭和の銀幕に輝くヒロイン」との連続企画の66人目として8本の出演作を週替わりに上映の3作目に登場の45歳で病没の映画監督の作品数的には折り返し点の第26作に最寄駅から商店街の路地を抜けて樹木に囲まれた独特の外観と雰囲気の昭和時代を専門の映画館へ漸くに初訪の参戦。朝一番の開場時刻には御常連らしき高齢者を中心に約10人が待機の約50席に20人程度の客入りとなって講和条約調印から4年後の1955年に本編前に付加の「制作再開1周年記念作品」との表示を反映の戦後の銀幕界で活躍の名優を配置の戦後の文豪が前年に執筆との新聞連載小説を脚本化の2時間の文芸大作として原作は不案内ながら生物学者の登場が発端の実業家の父と娘、交情を越えた旦那と愛妾との従前関係は別に置いても、愛情離反の夫妻、恋愛未成立の男女2組の関係の生成と崩壊の展開は一老四若の構図で白組は進化論に一石との生物学研究に一心不乱の学者の文化部と当時の世界初登頂から間もない高峰に挑戦のサラリーマンの運動部、紅組は感情を爆発の外向的な令嬢と周囲に配慮の内向的な愛妾との対照性を強調の登山仲間の名脇役で固めた賑やかし連を含めて観衆は登場人物の過去にも遡って主役陣の何れかに自己投影または親近感とも推察の群像劇に列車移動での車窓風景や富士山の書割、鴨川の対岸の夜景や京阪電車の模型に往事の映画事情を確認の一方で場面の切換直前の表情付けや余韻の他に毎作の趣向に関心の本作の巻頭場面では9階建ビルの屋上から垂直撮影での路上の革靴の大写しへの変化にも監督の個性を感受。保守思想の論客でも高名な戦後を代表の一角の作曲家が音楽を担当ながら監督自身の選曲とも思えるワーグナーの結婚行進曲を挿入の主題曲の皮肉、ホテルで歓談場面での「芸術家の生活」や植物園での「カルメン」の転用間奏曲などの設定に適合の選曲の他に裏小路まで熟知とも拝察の銀座の路地や夜景の挿入、学者役の出身地を筋書上の研究出張先への利用や飲酒場面での監督自身の郷土を代表の銘柄などの機知が微笑ましくも実業家の娘世代への独白で完結の全編を見終われば結局はその老妻の断捨離生活が却って人生を達観の明治女の気骨に映じつつ次作上映に待機の熟年諸氏の劇場生活を半ば憧憬しながら劇場を後にしました。
アフターシアターは、最寄駅までの途中で昭和時代らしい「富士ランチ」で。
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。